パピーのころの関わり
パピーの時期はほんの一瞬。けれどこの時期にしか学べないことがたくさんある。
それは決して「お座り」や「ステイ」を教えることじゃない。
わたしたちは、この子たちのこの笑顔をずっと、ずっと守りたい。
けれど、そのために必要なパピー教育は、「しつけ」ではないと考えています。
ただ「トレーニングしない」と言うことではないんです。
この子たちの健康や命を守るためにも、トレーニングは必要です。
でもその前に、もっと大切なことがあるんです。
それは何よりもまず、心と身体を育てるコトだと考えています。
心と身体はひとつであり、その両方からアプローチすること。
すると、怪我しにくい身体を育て健康になるだけでなく、自信を育むことにも繋がるのです。
本来であれば、親兄弟、またその自然環境が当たり前にように育んでくれます。
けれど、この犬らしい環境を提供するのは、一般のご家庭では難しい。
だから決まりきった行動を教えるだけでは、この子たちを幸せにすることは出来ない、と考えているのです。
そしてこのように犬らしく育てることで、将来の問題行動への大きな予防につながることは明らかです。
けれど、いつでも犬らしく振る舞ってもらっては困ります。
ですから、わたしたち人間とどう暮らすのかも、同時に学んでもらう必要があるのです。
でもわたしたちはわんちゃんを叱ることはしません。叱る必要がないからです。
しかも人間にとっての問題行動があるからと言って、わんちゃんを叱ることで、
将来大きな問題へと発展することにもなる。
だからわたしたちは、わんちゃんを叱りません。
それどころか、わたしたちは失敗をさせてしまったことをわんちゃんに謝まります。
トイレを失敗してしまった!その時わたしたちは「ダメーー!」とは言わずに、「ごめーーん!」と謝っています。笑
実際、失敗させてしまったのはわたしたちの環境設定のミスだからです。
こうして行動科学や動物行動学などのエビデンスを元に、その問題の本質を環境から考える。
だから叱る必要がないことを理解しています。
でも生涯わんちゃんをサポートし続けるのは、やはりご家族です。
だからこそ、一緒に学んでもらうことを基本にしています。
さらに、どんな時でも笑顔でいてもらうためには、健康であることが大切です。
そのためには様々なケアが必要になります。
シャンプーやハミガキ、爪切りなども必要ケアですが、これらは本当はどの子も当たり前に出来ることではないのです。
特にトリミング犬種となると、その工程はざっと50以上の工程にも登ります。
この全ての工程をクリア出来るようになるには、正直かなりの時間がかかるのもの事実。
わんちゃんが怖がっている様子、自らやりたいと思っていない状態で、
トリミングなどのケアをすることは、
わんちゃんの心を傷つけ、自尊心を低下させることになります。
綺麗にカットさえしてもらえたら、押さえつけてされていてもそれで満足ですか?
わんちゃんの心が壊れて行っていても気づかないことにつながります。
私たちは、パピーのころから、楽しい場所であること、気持ちのよい場所であることを伝え、
わんちゃんたちが、行きたい!やりたい!と思える環境をつくっています。
一生涯必要なケアだからこそ、パピーのころにしっかり学んで欲しい。
そしてせっかく学ぶなら、楽しく学んで欲しい。
わんちゃんを守るためのケアだからこそ、大好きになって欲しい。
そして、ずっとずっと、健康で笑顔で暮らして欲しい。
いつでもどんなときでも、いつまでも。
このような想いでパピーのわんちゃんと関わっています。
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